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11月, 2021の投稿を表示しています

セカンド・サードオピニオンのすゝめ 【その2】

彼女が出会った手術をしない新しい技術とは、 レーザー治療で大きくなった結節だけをターゲットに縮小させる というものだった。 当時まだフランスでは新しい技術で、保険の適用もなかったため、パリのプライベート病院であるアメリカン・ホスピタルで 3,000€😱 でその治療を受けたそう。切開の必要がないため、日帰り入院。その結果、毎年数ミリずつ成長していた結節が、4か月後には40%も縮小したとのこと。統計によれば、この治療では、 1年後に最大90%まで結節が縮小 されるらしい。 調べると、 今では国内数か所の病院でこの治療を行っており、保険も適用される❕❕ このレーザー治療で本当に結節だけが小さくなり、甲状腺への影響はないのかどうか調べてみたら、どうやらアメリカでは以前からこの技術で甲状腺結節の治療が行われており、結節の縮小率について論文がけっこうある。見つけたいずれの論文でも、この レーザー治療は有効との結論 だった。 それら論文を読む中で、一つ素晴らしい発見があった。それまで甲状腺ごと切除していた結節について、摘出後の組織検査では9割程度が良性であったという統計。悪性かもしれないという可能性を排除するために多くの甲状腺が切除されてきたが、結果的に 切除する必要がなかったケースがほとんどだった 、というのだ。そうした背景から、近年では甲状腺切除はしない方向にあるようだ。 ある記事では、死体解剖をすると甲状腺に結節ができているケースはかなり多いとの記述もあった。大きくならなければ、結節に気づかずに一生を終える人が多いということだ。 やっぱり、甲状腺結節を病気と認識する必要はない?! (結節によっては、ホルモンを分泌するものあり、これはホット・ノジュールと呼ばれ、こうなるとまた話は別。私の場合は、ホルモン分泌ゼロのコールド・ノジュールなので、それを前提にこの記事を書いています。念のため。) なんだか、いろんなことが繋がってきた。 ということで、 そのレーザー治療、もちろん受けたい! パリでは13区にあるPitié Salpêtriére病院でこの治療を行っていることが分かった。予約方法はメールか電話か直接受け付けへ。メールを送ったが、待てども待てども返事が来ない😪。電話してみたけれど、何時電話しても誰も出ない😰(これ、残念ながらよくある)。大きな病院だし、直接受付けへ行っ

セカンド、サードオピニオンのすゝめ 【その1】

 先日、また病院から一通の手紙が私宛に届いた。 今度はなんだろう? と封を開けてみたら、 ああ、そうだった。 私の甲状腺問題 。 あれは忘れもしない2018年3月のある日。 いつものように顔に化粧水をパシャパシャしながら鏡を覗くと、ふと 首の左側だけ大きく膨らんでいる のが目についた。驚いて、手で触れてみると、平べったい右側と比較してまさに腫れている。 どうして今まで気づかなかったのだろう? と思うほどの大きさ。 まず頭に浮かんだのが、ガン?? 甲状腺ガン??? 怖くなって、ネット検索すると、やはり ガンの可能性は否めない 。 その後すぐにかかりつけ医の予約、血液検査、甲状腺のエコグラフィーと組織検査までして、すぐに予約可能な甲状腺専門医をみつけて予約。この間、2週間たらず(フランスでは早い部類)。 この甲状腺専門医。あとから気づいたけれど、 甲状腺 外科医 だった 。すぐに手術をしたいはずである。会ってすぐに言われたのは、 両方の甲状腺を切除する必要がある 、と 。美しい女医さんで、甲状腺の教材を使ってとても分かりやすく説明してくれるし、なんだか信頼できそう・・・と思ったのもつかの間。 「フランスでは甲状腺なしで生きている女性はたくさんいるし、切除後はホルモン剤を毎日飲めば特に問題ないのよ。」 「さて、いつ手術しましょうかあ」 と予定表を取り出した。 だいぶ狼狽えてしまった私だったが、とりあえず今すぐ予定は立てられないので、緊急性を要する手術でないのであれば、次回また相談させて下さい、と言って診察室を後にした。 彼女の説明はこうである。 私の甲状腺が大きくなっているのは「 甲状腺結節 」という、言ってみれば良性腫瘍。いや、検査結果で悪性ではないと出ているけれど、摘出してみないことには悪性の可能性が拭えない。なので、念のため切除したほうが良い。 結節があるのは左側だけなのになぜ両方切除か?  それは、片方だけ切除すると残った甲状腺が以前の2倍働くことになり、その結果として機能が低下→結局摘出することになるので、2回の手術を避けるために最初から両方切除した方が良い。 ゆっくり丁寧に説明してくれる美しい女医さんにこんな風に言われると、ああそうなのねー、と納得してしまった私だったけれど、 甲状腺の機能自体には何の問題もないのに 、その甲状腺を全て切除してしまって、その後