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9月, 2021の投稿を表示しています

フランスでタンパク質制限の旅は辛い

 夏はB&B経営で忙しい私たちですが、バカンスシーズンを無事終え、病院予約もないこのタイミングでやっと1週間の休暇に出てきました。 私たちの休暇はいつも 登山/ハイキング! Belvédère de la Roche de Hautepierre 以前から行きたかったアルプス山脈手前のジュラ地方へ、実はB&Bのお客様から教えてもらったお勧めコース、峡谷コースや滝が連なるコースなど、満喫してきました。我家も大自然の中ですが、ジュラ地方はより標高が高いため、景色がより雄大で、岩肌が白く、そして背中がムズムズする断崖絶壁が多い! Cascades du Hérisson Vallée de la Loue 以前は1日中歩いたものですが、さすがに現在の夫には1日10キロぐらいが限界(しかもジュラは傾斜が激しい)。私自身は数時間歩くとアドレナリンが分泌されるのか、 いつまでもどこまでも、どんな急斜面でも歩きたい気分に なってしまうことがあり、その状態に入っているときに「はい、今日はここまで」と打ち切られるのは実は非常に辛い😭  お家に帰ったらまた一人で歩こうー🏃 と思いながらアドレナリン処理。 さて、旅行で若干面倒なのは、低タンパクの食生活。 タンパク質って、お肉とかチーズとか・・・フランスといえば肉とチーズなんですが、この各地の美味しいお肉料理とチーズが食べられない。ジュラ地方の 鶏肉の 黄ワイン煮込 とか、非常-に食べたかったんだけど、どこのレストランもベジタリアンのメニューがない。 1週間に1度は休憩して、お肉食べてもいいんだよ、と先生に言われているらしいので、時々がっつり食べてしまうことはあるんですけどね。ちなみに 赤肉の蛋白質は一番腎臓に負担を与える ので、食べるなら鶏肉か白身魚の方が良い、と言われています。 ということで、宿泊先は必然的にGîte(ジット)という一軒家を丸ごと借りるスタイルにして、自分たちで料理。 行きたい場所の都合で最初の2泊だけホテルでしたが、ホテルのレストランがこれまたガッツリ肉肉しいメニューばかり。お魚とカモ肉を半分ずつして食べたけれど、2日目はもうここじゃあ無理。周辺のレストランも似たようなものばかり。ということで、準備していたキャンプセット登場。景色の良いところに車を停めて、鈴をカランカラン鳴らす牛を眺めながらパスタ

主治医からの2回目の電話

  声がかわいいDr.O が気づいてしまったこと。 ( 主治医からの電話 のつづき) 実は、 はじめに に記載したとおり、多発性嚢胞腎という病気は徐々に腎臓が大きくなることも特徴で、現在の夫の腎臓はすでに通常サイズの2倍程。通常の2倍って、腎臓移植するためにはかなり 「邪魔」になるサイズ らしく、移植前に腎臓の一つを取り除く必要がある、という説明は昨年受けていました。 この腎臓摘出手術の際に、万が一大量出血が起こってしまった場合、輸血が必要となります。そうです、 問題はこの輸血 。 Dr.O が気づいてしまったことです。 夫婦間腎臓移植が可能かどうかのクロスマッチテストという血液検査はすでに受けており、これは簡単にいうと、私の腎臓が彼に移植された場合、私の腎臓を「異物」として攻撃する抗体が彼にあるかないか、あっても数は多すぎないか、を確認するテスト。結果は、具体的な数値はその後まだ説明されていないものの、私に対する夫の抗体が基準値よりも少ないという結果で、 移植Go サインが出たのでした。 もしも腎臓摘出手術で輸血が必要となった場合、その輸血した血液を「異物」認識して彼の免疫システムが抗体を産生する可能性があります。 そうすると、輸血後の彼の体内には新しい抗体が存在し、私の腎臓を以前よりも強く攻撃する可能性があり得る、ということ。一度はクロスマッチテストに合格したけれど、輸血後のクロスマッチテストでは不合格数値が出る可能性が十分にある。 しかも、輸血後に産生された抗体が落ち着いて正しい検査数値を得るには、2か月待つ必要があるそう。そして、腎臓摘出後、移植手術できるのは3か月を過ぎてから。腎臓摘出手術をどのタイミングで行うかどうかは、夫が定期的に会っている泌尿器科医Dr.Fとも相談する必要があるので、次の予約時(11月)に話し合うことに。 Dr.O からの私への伝言は、専門医への紹介状を郵送するけれど、これらの検査結果の有効期限は6か月間しかないので、すぐに予約せず、夫の腎臓摘出手術後に予約を入れた方が良いとのこと。 6か月を過ぎた検査結果は移植審査委員会が受け付けない らしい。 ああ、なんだかまたゴールが遠のいた😧 先週の夫の腎臓機能数値は今も 「末期の範囲で安定中」 なのが幸い。 ところで、夫の腎臓を一つ摘出後、腎臓移植をするまでの数か月間、 末期腎不全の腎臓片

主治医からの電話

腎臓機能検査をしたのが9月2日。 結果はいつ来るかなーと思っていたら、昨日(9月8日)電話が鳴った。 移植手術に係る担当医、 声がかわいい女医先生 Dr. O (頭文字をとってドクター・オーとします)。 この先生、何かというとすぐに電話をくれます。最初は、大病院の先生が直接患者に電話をしてくれるなんて!と感動していましたが、もしかして移植手術に関する連絡履歴を何等かの理由でメールで残さないようにしているのかも?! と海外で培われてしまったこの懐疑心😐 でも、声が甲高くかわいい非常にテキパキ仕事をする素敵な女性なので、私は好きです。 その先生から、「たった今腎臓検査の結果を受け取りましたよ」との連絡。 結果は、全く問題なし。私の腎臓機能は  " Très très bien " (トレビアン)だそうです 😎 まあ、カティーさんに「こんなに出たの?」と驚かれるほどですからね😅 まずは順調。感謝。 そして、次のステップ。 Dr.O が専門医への紹介状を郵送してくれるので、皮膚科や耳鼻科、循環器科などを含むおそらく考えうる全ての専門医の診察。これは、私が自分で近くの専門医を探して予約・診察。結果が Dr.O へ送られる、というもの。 フランスでの専門医予約は、時間がかかりそう。 その診察をすべて終えて、結果に問題ないようであれば、今度は Dr.O の手配で、麻酔科、それから精神科医で夫婦二人での診察が待っているそう。 まだ道のりは長い。 今日か明日にでも紹介状を発送するわね、という Dr.O と電話を終え、庭で今週月曜日に届いた冬用の薪積み作業を開始。毎年恒例のこの作業、ほぼスポーツ。 体育会系の私には、実はそれほど苦にならないのが幸い💪💪💪 汗だくになっていると、急に仕事中のはずの夫が現れ、 「 Dr.O から今度は僕に電話がきた」 。 何かと思ったら、どうやら Dr.O 、とても重要なことに気が付いたらしい😬 「Dr.O は先のことも全て考えるのよ♪」 とかわいい声で言ったらしいけれど、 それに今気づいたの?! 移植専門なのに、それに今気づく?!?! 話が長くなりそうなので、次回に続きます。 今日の写真は自家製 トラディション (天然酵母で作るバゲット)。 体にやさしい食生活のために、 長時間発酵でGI(グリセミック指数)が低くなる 天

腎臓機能入院検査

さて、予約時間の8時ちょっと前に病院到着。 ( 24時間の蓄尿体験 のつづき) 腎臓機能検査だけをする部門なので、小さな待合室には私より先に来ていたおじさん一人。少し話をすると、当然同じ検査のため来院。ベットは4つのみの本当に小さな検査部門。でも常に予約の患者さんが直接来たり電話がひっきりなしに鳴っていて、二人の看護師さんのテキパキぶりがすごい。 しかしこの病棟、古い 😱 パリ19区にあるTenon病院。夫の病気である複合嚢胞腎という病気の研究においてフランスでトップのお医者さんがここにいたので(昨年定年退職されました)、夫はもう10年以上ここにお世話になっています。病棟によっては新築されたモダンな建物もあるけれど、この古ーい病棟は初めて来ました。子供の頃に連れていかれた田舎の病院を思い出す。 ベット脇には扇風機と小さな電気ヒーターが置いてあったので、おそらく冷暖房設備はない、というか絶対にない。寒くも暑くもない日の予約で良かった。でも、医療従事者の皆さん、本当にご苦労様です。 さて、前日に採取した重ーい24時間の蓄尿ボトルを看護師さんに渡すと、すぐにまた「尿採取」から開始。その後ベットで待たされること30分。この日は緊急検査の患者さんもいたりして、普段より忙しかった様子。 ようやく私のベットに現れた看護師さんは、カティーさん。夫から、ちょっと年配で金髪のカティーさんって看護師さんは親切だよ、と聞いていたので、思わず 「夫からカティーさんのこと聞いています」 と言ったら、嬉しそうにニッコリ。おそらく来年あたり定年であろうベテラン看護師さんは、注射も痛くない😇。 カティーさんは私の腕にカテーテルを入れて、腎臓マーカーと呼ばれる液体を注入。その後45分おきに尿採取と血液採取。採取した尿と血液に腎臓マーカーがどれぐらい含まれているかを測り、腎臓の老廃物フィルター機能を検査するもの。これを4時間行うので、尿・血液採取が計5回ほど。 ベットで横になって待つだけなので、本を持参した方がいいよと夫に言われ、2冊ほどもってきたけれど、45分おきの採取って意外と早い。せっかく読書が面白くなってきたところに「マダム・ハンセン! 尿採ってきて! 」と叫ばれるので、 「え!もう?!」 と反応してしまう。 というか、この尿・血液採取の他にも、研修医の男の子がやってきて心電図をとったり、健

24時間の蓄尿体験

日帰り入院での腎臓機能の検査は夫が1年に1回ほど受けていて、毎回、検査前日の24時間分の尿採取が大変そうだなあーと思っていました。 それを、今回は私がドナーとして初めて経験することに。 事前に3リットルボトルを予約時にもらっています。 このボトルの写真をアップしようかと思いましたが、やっぱり遠慮します。 記述するとレンガ色の四角い形のボトルで、蓋は黄色。 もう少し面白くデザインしてくれたら蓄尿も楽しいのもになるのに(?)。まあそんなところに余計なお金は使ってられないか。 さて、朝7時から開始の24時間蓄尿。一日外出せずに自宅で蓄尿に専念しよう!と思っていたのですが、夫が急に最近家を購入した同僚がパリ近郊にいることを思い出し、せっかくだからパリにいるこの機会に引っ越し祝いがてら訪問しよう、ということになり・・・。 え!蓄尿持参?? だよね?! 幸い車で行くので自分の尿を背負って電車に乗って・・・というのは避けられたけれど、それにしても引っ越し祝いに自分の尿をもっていくのも申し訳ないなあー、と思っていたら、事情を知っている同僚にすでに夫から「クミコの尿はすべて持って帰るから!」と伝えてあったらしい。うう😓 まあ私もすでに何度か会っている人だし、しかもアメリカ人なので(偏見)、気にしない気にしない。 お宅訪問中、リノベーションはこうした方がいい、ああした方がいい、と夫の得意分野でもあるためにたくさんのアドバイスを求められ、同僚家族の悩みなど(悩みが尽きないアメリカンなんです)一通り話を聞いていたらアッという間に夕食の時間。 帰りは同じく郊外のショッピングセンターに立ち寄り、花柄のショッピングバックに隠された尿持参でセンター内をウロウロ。さすがにレストランに入る前は車に一度3リットルボトルを置きに行きましたわ。この頃にはもうだいぶ重い! パリの自宅に帰り着いたのが22時ちょっと前。それほど遠くへ行ったわけではないのに、パリの渋滞はいつもホント嫌になります😵 翌朝6時半を最後に、24時間蓄尿無事終了。 その後、やっぱり花柄のショッピングバックに重くなったボトルを隠して、バスに揺られること10分、病院へ到着したのでした。 ちなみに、3リットルボトルはほぼ満杯でございました。 → 腎臓機能入院検査 へ続きます 何の脈絡もありませんが、今日の写真は牛のミルクポット。ブルゴーニュ