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主治医からの2回目の電話

 声がかわいいDr.Oが気づいてしまったこと。

主治医からの電話のつづき)


実は、はじめにに記載したとおり、多発性嚢胞腎という病気は徐々に腎臓が大きくなることも特徴で、現在の夫の腎臓はすでに通常サイズの2倍程。通常の2倍って、腎臓移植するためにはかなり「邪魔」になるサイズらしく、移植前に腎臓の一つを取り除く必要がある、という説明は昨年受けていました。


この腎臓摘出手術の際に、万が一大量出血が起こってしまった場合、輸血が必要となります。そうです、問題はこの輸血Dr.Oが気づいてしまったことです。


夫婦間腎臓移植が可能かどうかのクロスマッチテストという血液検査はすでに受けており、これは簡単にいうと、私の腎臓が彼に移植された場合、私の腎臓を「異物」として攻撃する抗体が彼にあるかないか、あっても数は多すぎないか、を確認するテスト。結果は、具体的な数値はその後まだ説明されていないものの、私に対する夫の抗体が基準値よりも少ないという結果で、移植Goサインが出たのでした。


もしも腎臓摘出手術で輸血が必要となった場合、その輸血した血液を「異物」認識して彼の免疫システムが抗体を産生する可能性があります。

そうすると、輸血後の彼の体内には新しい抗体が存在し、私の腎臓を以前よりも強く攻撃する可能性があり得る、ということ。一度はクロスマッチテストに合格したけれど、輸血後のクロスマッチテストでは不合格数値が出る可能性が十分にある。


しかも、輸血後に産生された抗体が落ち着いて正しい検査数値を得るには、2か月待つ必要があるそう。そして、腎臓摘出後、移植手術できるのは3か月を過ぎてから。腎臓摘出手術をどのタイミングで行うかどうかは、夫が定期的に会っている泌尿器科医Dr.Fとも相談する必要があるので、次の予約時(11月)に話し合うことに。


Dr.Oからの私への伝言は、専門医への紹介状を郵送するけれど、これらの検査結果の有効期限は6か月間しかないので、すぐに予約せず、夫の腎臓摘出手術後に予約を入れた方が良いとのこと。6か月を過ぎた検査結果は移植審査委員会が受け付けないらしい。



ああ、なんだかまたゴールが遠のいた😧
先週の夫の腎臓機能数値は今も「末期の範囲で安定中」なのが幸い。


ところで、夫の腎臓を一つ摘出後、腎臓移植をするまでの数か月間、末期腎不全の腎臓片方だけで生きていけるのか、もしくは透析治療をすぐに開始する必要があるのか

Dr.Oのオフィスの真向かいにいるいつも穏やかなDr.Fは、「現在の状態で腎臓が一つになっても問題なく生活できる可能性はある。人間の体はサプライズが多い。」という楽観的な優しい意見。対して、いつも最悪なケースを話すDr.Oは、「そんなラッキーな確率は極めて低い。すぐに透析治療が必要になる」との意見。どの分野でも女性は現実的😐


そういえば、腎不全で亡くなった猫のミナも、獣医さんから「余命については何とも言えないけれど、もしかしてミナは腎不全と共に問題なく生きていける猫という可能性だって十分にある」と言われたっけ。その後1週間でミナはこの世を去りました。この獣医さんも男性。希望やその人の優しさや色んな感情や経験も含めてそんな風に言ってくださったのでしょうけれど、おそらく私も女性のせいか、Dr.Oが言うことを前提としておいた方が良いと思うのです。


さて、輸血の可能性とその影響の大きさについてDr.Oから告げられたあと、夫と二人でまた色々検索が開始しています。
せっかく合格したクロスマッチテストの結果を維持するために、
輸血が必要な場合、自分の血液を事前に採取しておいて使用できないのか。
大きくなった腎臓を摘出なしで小さくする方法があるのではないか。

調べると、いろんな可能性が広がってきました。
医療の進歩は暗い側面も多いけれど、受益者側としては本当に有難い限りです。
また報告したいと思います。



この冬用の薪、15立方メートル分、3日間(1日4時間)で積み上げました💪
この冬も安心して迎えられます。



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コメント

  1. Kumikoちゃん、難しい内容をわかりやすく、そして何より重いテーマを親しみやすく綴ってくれて、ありがとう。
    いろいろある世の中だけど、なんだかこちらまで励まされます^ - ^

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    1. せいちゃん、コメント嬉しいです。
      腎臓移植という選択が人間として本当に正しいことなのかどうかは実は私にもわからないのだけど、身近な大切な人が少しでも長く元気にそばにいて欲しいと思うと、やはり先進医療にしがみついてしまい、人間のエゴだなあという気もしています。そういう意味でも、今後の移植の過程を自分自身の記録としても残しておきたいし、情報を必要とする人がいれば助けになればとも思います。
      今後とも読んでもらえたら嬉しいです。せいちゃんのブログも毎回楽しく読ませてもらっているよ!

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