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私の甲状腺結節、腎臓移植にはアウト?!【その1】

さてその後、甲状腺結節のレーザー治療を目指して Pitié Salpêtrière  病院への予約までなんとかたどり着き、医師の指示どおり2回の組織検査を実施。その結果に基づいて、院内の甲状腺チームでレーザー治療の可能性について検討会議にかけるので、その結果を報告します。と言われて待つこと半年、1年、・・・そしてコロナ危機へ突入😰。


病院からの連絡がないので、私の方から問い合わせても良かったはずだけど、時間の経過とともに、今度はレーザー治療の必要があるのだろうか?という思いが芽生えはじめ、病院からの連絡がないってことは、どんな理由であれそれはそれで治療の必要がないっていうサインなのかもしれない、と勝手なスピリチュアル解釈さえし始めた私。

この治療を受ける多くの人は、大きくなった結節が美容的に邪魔になるから、要するに首の腫れが目立つのが嫌だから、である。

私はといえば、美容的な面は実はそんなに気にしていない。時々指摘されることはあるけれど、甲状腺結節の話をして終わりである。

Pitié Salpêtrière 病院では実は、甲状腺シンチグラフィーという検査までして私の甲状腺に異常がないことを確認していて、その時の先生にも、大きさが気にならないのであれば、毎年の定期検査だけで大丈夫、と言われたのだ。

ということで、レーザー治療に対する私の情熱は冷め、さらにコロナ危機によって完全に消え去ってしまったのであるあんなに必死だった自分がウソのよう。


しかし!それもつかの間、2020年12月に腎臓移植のドナーに関する初めての診察へ訪れたとき、私の病歴について確認した後に、あの声がかわいいDr.Oが私の甲状腺結節について眉を寄せて、こう言った。

「ドナーになるには、まずは甲状腺結節の問題を解決する必要がある。手術した方がいい。」

えーーーーー、手術の話再燃?! なんで、なんで?! 私の甲状腺に問題ないって結果が出てるじゃない!

「ドナーは、全ての悪性ガンの可能性を排除しなければいけません。ガンの可能性をゼロにするために甲状腺摘出は避けられない。」とDr.O

😐😐😐


いつかどこかで聞いたフレーズ・・・ あれは甲状腺切除が大好きな美しい甲状腺外科医だった。でも、今回はドナーとしての条件ということであれば、話は別だ。先生のいうことを聞いておいた方がいいのだろうか・・・。


この時の正直な気持ちは、いつかこのことで夫を恨む日が来るかもしれない。夫を助けるために腎臓が一つになって、さらに甲状腺までなくすことになる。腎臓が一つになることだけでも、確率は非常に低いが腎臓機能が低下するリスクを背負うのに、甲状腺切除までしたら、その後の人生のリスクが大きい。さらには、せっかく私の腎臓を夫にあげても、もしかして拒絶反応を起こして私の腎臓があっという間に無駄になる可能性だって大いにあるのだ。

夫に命を捧げるわけではないが、どんなに確立が低くても、否定できない私自身のリスクを考え始めると、夫に対して怒りさえ込み上げてくる。まだ何も始まってもいないのに。

もちろん彼だって好きでこんな病気になったわけではなく、病気と共に生まれてきてしまったのだ。誰の責任でもなく、誰を責めることもできない。ドナーになる決断は私一人の意思であり、今後の検査次第ではあるが、やっぱりドナーになるは嫌です!という権利は最後の最後まで残っている。


いずれにしても、移植手術のために本当に甲状腺切除の必要があるのかどうか、また戦ってみる余地はある。私は健康体なのだ

(つづく)



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